CNA|総統府の常設展リニューアル 手掛けたのは平均年齢20代のチーム/台湾
(台北 16日 中央社)総統府の常設展がリニューアルされ、18日から一般公開される。「我々の時代、人民の総統府」をコンセプトに、総統府の日常や歴史などを紹介。見学客は蔡英文総統の3Dパネルとともに記念撮影も楽しめる。常設展を手掛けたのは1982年生まれの梁浩軒さん。平均年齢20数歳のチームによって総統府に新たな風が吹き込まれた。 生まれ変わった常設展は、「日常」や「時代」、「声」、「想像」など7つのテーマで展示が行われる。「日常」エリアでは、総統府内の各部門の仕事を表現。「時代」エリアでは、歴代総統を就任演説の内容とともに紹介している。 また、「想像」エリアではベテランから若手まで世代の異なる芸術家が「想像の中の総統府」をテーマに描き下ろした作品10点を展示。イラストレーターのキャシー(凱西)やダンカン(Duncan)などが参加している。 梁さんはこれまで、文化系の展覧会やメイデイ(五月天)やエス・エイチ・イー(S.H.E)、ビートルズら人気アーティストの特別展などを手掛けてきた経歴を持つ。だが、政府機関のデザインを担当するのは今回が初めてだ。 梁さんによると、政府機関との仕事ではアイデアが度々修正されたりするため、クリエイターらは敬遠する傾向にあったという。だが、今回の仕事では提案から最終稿まで、メインビジュアルは一切修正されなかったといい、「とても感動した。総統府は100%自分たちに任せ、受け入れてくれた」と梁さんは喜ぶ。また、デザインに関わったスタッフの平均年齢が30歳未満であることに触れ、「こんなに権力の高い国家機関が受け入れてくれた事実こそが、真に変化したところ」と語った。 また、総統府の記念品センターでは、有名デザイナーのアーロン・ニエ(聶永真)さんやエコー・ヤン(Echo Yang)さん、紙製品ブランド「ペーパートラベル」(紙上行旅)など4組が総統府のために製作した商品計11種類が新たに販売される。 (葉素萍/編集:名切千絵)